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息抜き。

サナシマなんですが、うんと、まぁ色々なんです。





『子の星』


星野は、羨ましいと言った。
酒を飲んでぽつりとそう呟くように言った。
何が羨ましいかと問えば、あなたの居る場所がです。
今度ははっきりと言った。
星野の目の光はどんよりと重く鈍く、ワクと言う話だが、きちんと酔うらしいと分かった。
酔うてるな。と言えば、多分酔ってます。と答える。
ふうん。と答えた。
そしてボンヤリと、酔うてる時の言葉の本音についてを考えながらグラスを開けた。
アルコールで理性のタガが緩むから。
いつも心で押し潰していることが、表面に出やすい。
今の星野は、それに違いない。
だから、ふうん。と答えた。
ふうん。て、なんですか。
むっとしたような声で星野が言う。
ふうん。て、そうとしか答えきれんし。何を羨ましいが言うてへんもん。俺には分からん。
そう口にすれば、知ってるくせに。と星野が吐き捨てた。酷く歪んだ声だった。
真田さんですよ。
は。
あなたは真田さんのバディだ。それが、その位置が、羨ましい。
憎しみすら込められているかのような声。
あぁ。それを聞いて俺があげた声は、酷く間抜けに響いた。
それもカンに触ったか、星野の目が険しくなる。
「…北の子の星や動かぬ星で ついて回るが七つ星」
知ってるか?呉の俚謡や。
知りませんよ。
急に何を、剣呑な星野の目がそう言うのに、笑う。
明らかに分かるような、自嘲の笑みで。
なっ…
俺もな星野。
俺も、近いと思ってた。
でも。
思い出して、笑う。自分を嘲るのは、虚しくて。でも、笑わなければ…
結局の所、近いけど、俺もお前も天の杓なんやって。
あの人を中心に回る七つ星。
近いけど、あの人みたいに、動かず天で側にはおらん。
星野は黙った。
黙って隣でグラスを傾けた。
だからそれ以上言葉をつむぐ事なく。
ただ会計を済ませた帰り際ぽつりと。
「…子の星は一寸三分動く」
ご存じですよね。おやすみなさい。
それだけ言って、ゆっくりと暗い道を。
俺は。
知ってるで。
小さく呟いて空を見る。
でもな、星野。
視力があかんで、もう、動きが分からんのや。
うすぼんやりとしか、見えへんねん。
天で光る子の星も、地で光る子の星も。





星嶋はこんな雰囲気やも。
| | 15:07 | comments(3) |
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Comment
なあに、シマ。
そう言って機長が振り返ったから、驚いた。
え?
何か言いたい事があるんでしょう?
そんな目をしてる。
別に何も無いですよ。
嘘おっしゃい。
ビシリと逃げ口上は一蹴される。
眼差しが痛くて、でも視線をそらせば嘘がばれる。
虚勢をはってへらりと笑えば機長の眉間に皺が寄った。
…シマ。
はい、何でしょう機長。
考えても仕様の無い事ね。
そう言い切ると部屋を出て行った。
…図星や。力無く笑う。
例え男と女の関係でなくとも。
肌に触れる喜びがなくとも。
自分が機長のように女性であったなら、少しは楽になったのだろうか。
そんな目で機長を見たのは事実。
なりたい訳ではない。そうあったらの仮定の話。
機長は考えたりせんのやろか。隊長の近くにおって、こんな感情になることは無いんやろか…
…女々しい奴なんやろ。俺は。最低や。自分が救われたくて、他者も自分の思想と同一に考えるなんて想像、傲慢な。最低や。
心で罵倒すれば、心は軋んだ音を立てた。
Posted by: なつき |at: 2006/12/26 3:01 AM
お前も言うなよ。
なんね。薮から棒に。
お前も真田さんのファンやもんな。
…喧嘩売っとると?
ま、言わんならええ。
…何上目線で言うとると。やらしか。性根がやらしかよ。
お前が喧嘩売るんか。
そがん無駄な事せん。
そか。なら…
あんたはそうやって、せいぜい高みの見物気取ってればよか。
…何?
立ち位置見誤ったままでおればよか。あんたの位置やって思うとった所は、あんたの場所やなか。
…そんなん。
うん?
そんなん知っとるわ。言われんでも。
悲しいほどに。
Posted by: なつき |at: 2006/12/25 10:09 PM
いいですよね、嶋本さん。
は?
不意に神林が言う言葉に、そう返すと、神林は泣きそうな笑顔で、真田さんの事です。と言う。
嶋本さん、真田さんのバディとして、ずっとやってきたんですよね。俺も、嶋本さんみたいに、真田さんに認められたい。
そんな風に言いながら、神林は泣きそうな顔で笑う。
…何で誰も彼も。聞こえんようにボソリと呟く。
え?何ですか?
何も言うてへんわ。アホ。空耳を俺のせいにすんな。
迷わず頭頂部に一撃食らわす。
そして、コイツも星。と呟く。
…近いんか。遠いんか。
俺はお前みたいに真っ直ぐ見れん。
俺も羨んでええか?
え?
ストレスたまらん平のお前が羨ましい。管理職はキツイわ。
嘘がすらすらと出た。
…子の星の動き、コイツなら見れるんやろな。
曇りも迷いもない。
憎いほどに、羨む。
Posted by: なつき |at: 2006/12/25 10:00 PM








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